
「埋伏」とは、歯が骨の中や歯肉の下に埋まっている状態を表しています。埋伏歯は歯全体があごの骨の中にうまっている完全埋伏歯と、歯の頭(歯冠)の一部が口の中に出ている半埋伏歯とに分かれます。
その埋伏歯の中で一番多いのが親知らず(第三大臼歯)です。
埋伏歯があると手前の歯が圧迫されて歯並びが乱れたり、隣の歯に悪影響をあたえることがあります。あるいは埋伏歯と歯肉の隙間から細菌が侵入して化膿することもありますが、必ずしも抜かなくてはいけないということはありません。
一般に、完全埋伏歯はあまり不快な症状はありません。
ところが、半埋伏歯では口の中に歯の頭が出ているので、口の中を不潔にしているといろんな症状が出てきます。
完全埋伏歯であっても何かしらの形で身体に影響を及ぼす場合は抜歯する必要があります。
半埋伏歯の場合は将来必ずと言ってよいほど症状がでてきますので、抜歯することをお勧めしています。
症状:
親知らずがうずく、痛い。歯科でレントゲンを撮ったら親知らずが埋まっていると指摘された。なかなか永久歯が生えてこない、など。
歯の根がまっすぐな場合、抜くのは比較的容易ですが、根が曲がっている場合、普通に抜いてしまうと根が折れて歯ぐきと骨の中に残ってしまう場合がます。そのままにすると感染を起こしてしまう可能性があるため、事前に見極める必要があります。
根が残ってしまった場合、歯ぐきにメスを入れて切開する、といった無駄な行程が生まれて余計に時間もかかってしまいます。
そうならないように、術前にレントゲンやCT撮影を使い、見極める必要があります。
通常のレントゲン撮影はあくまでも平面の画像なので、歯の根と神経や血管等の詳細がわかりません。
CT撮影は、3次元による立体画像(3D)ですので、抜歯時に気を付けなければならない、神経や血管の位置がよく分かり、様々な事柄を事前に確認する事ができます。
高血圧・糖尿病・高血糖・脳梗塞・心臓疾患など、全身疾患をお持ちの方で抗凝固剤を飲んでいる方や血圧の高い方は出血が多くなり、対応方法にコツが必要になります。
よしなか歯科クリニックでは止血をするための縫い方など、様々なノウハウがありますので
安心して治療いただけます。
顎関節症とは「顎の関節や顎を動かす筋肉の痛み、関節を動かしたときの雑音、開口障害や顎の動きの異常などを主な症状とする慢性疾患群の総括的診断名」です。
当院では、症状にあわせスプリント療法、薬物療法などを行っています。
症状:
が大きく開かない、顎を動かすとカクカク、ジャリジャリなど関節の音が鳴る、顎を動かすと痛みがある、など。
スプリント療法は、マウスピースのようなもの(スプリント)を使った治療方法です。
顎関節症の原因となっている、かみ合わせの悪さを装置を使って正しい歯並びにするのが目的です。
マウスピースとは異なり、歯ぐきに器具がかからず、歯や歯の上部または下部に取りつけるタイプとなります。
むし歯や歯周病、親知らずの炎症を放置すると原因となった細菌がさらに深部に侵入し、歯肉や顎、顔面に炎症症状が生じます。重症例では頸部まで炎症が拡大し呼吸苦を生じて生命に関わることもあります。特に、糖尿病などの場合は進行が非常に早いため早期の治療が大変重要です。
症状:
歯ぐきが腫れて痛い、顔が腫れてきた、など。
口内炎とは、口腔内の粘膜に起こる炎症の総称です。
口内炎には様々な種類のものがありますが、最も一般的なのでアフタ性口内炎です。
また、通常であれば1週間から2週間程で治るため、それ以上経っても治らないようであれば違う種類の可能性もありますので、きちんと病院で診てもらうことが大切です。
症状:
口の中の粘膜が赤くただれている。口の中に触れると痛い小さな潰瘍がある、など。
アフタ性口内炎
いわゆる口内炎といえばこの「アフタ性口内炎」です。白くくぼんだ炎症ができ、ほうっておいても10日前後で自然に治りますが、繰り返しできる場合もあります。
風邪や体調不良、疲労、暴飲暴食が続く、など体調不良の場合に起こりやすい口内炎なので、薬ですぐ治るのも特徴です。
カタル性口内炎
カタル性口内炎とは、アフタ性口内炎のようにハッキリとした境界がなく、口腔粘膜が赤く炎症を起こしたり、荒れたり、白くただれたりする口内炎です。虫歯や歯周病、義歯の不具合などによって口腔内の衛生状態が悪くなったときに起こりやすくなります。
また、ビタミン不足の場合や、乳幼児の場合は指しゃぶることが原因になることも。痛みなどはあまりありませんが、口腔内がただれているために食欲が落ち、味覚が変わってしまうこともあります。
ウィルス性口内炎
ウィルス性口内炎は小児に多く、またそのほとんどが単純ヘルペスによるものです。ヘルペスウィルスは外部要因ではなく、体内に潜在しているウィルスが免疫力の低下などで増殖すると考えられています。唇や口腔粘膜に小さな水疱が沢山でき、それが破れると糜爛(びらん)や潰瘍になります。
体の免疫力が落ちている時にかかりやすい口内炎です。また、夏風邪(ヘルパンギーナなど)や手足口病を原因とした口内炎も多々みられます。
カンジタ性口内炎
「カンジダ」は口腔内に常在するカビの一種ですが、健康なときは何ら問題ありません。しかし、高齢者や乳幼児では口の中が不潔になったり、体調が芳しくないときなどにカンジダが増えることがあります。
白い小さな斑点が集まって苔のようになり、しみるような痛さがあります。喉の奥(喉頭)や食道などにできることもあります。
アレルギー性口内炎
治療で使われている金属にアレルギー反応を起こし、口腔粘膜の炎症や口内炎が起こります。また、薬や刺激物などに対するアレルギーで生じることもあります。
金属アレルギーの可能性があるときは「パッチテスト(金属片を皮膚に貼り付けて、アレルギー反応を確かめる)」をする必要があります。
ニコチン性口内炎
ヘビースモーカーに多くみられる口内炎で、タバコに含まれるニコチン成分が原因とされています。
これを防ぐには禁煙、またはタバコの本数を減らすことです。
その他
上記以外の口内炎の場合もあります。
重大な病気の前兆という恐れもありますので、気になる場合は診察を受ける事が大切です。
口内炎の原因としては、上記のような事柄が挙げられます。
ここで言う良性腫瘍とは口腔内またはその周辺の腫瘍で、悪性所見を持たないものの事を指します。
症状:
口の中の粘膜が赤くただれている。口の中に触れると痛い小さな潰瘍がある、など。
エナメル上皮腫
エナメル上皮腫は、歯が原因となって生じる腫瘍です。
腫瘍が歯の下にある歯槽骨内に広がるため、レントゲンを撮るとすぐわかります。
進行するとかなりの大きさとなるため、外見から見ても顎が腫れているように見えます。
治療法としては、手術による摘出が一般的です。
腫瘍があまりに大きくなりすぎると、摘出だけでは対応できず、顎の骨を切除する場合もあります。
角化嚢胞性歯原性腫瘍(かっかのうほうせいしげんせいしゅよう)
角化嚢胞性歯原性腫瘍もまた、上記のエナメル上皮腫のように顎の骨の中にできる腫瘍のため、レントゲンで見るとすぐわかります。
とりわけ、親知らずが生えるはずだった所に発生しやすい腫瘍で、歯ができる前の歯胚という組織が嚢胞化して、腫瘍となっていきます。
治療は手術による摘出で、病巣が大きい場合は開窓療法(嚢胞壁の一部を切除して窓を形成し、嚢胞内の液体や膿を持続的に排出させる方法)がとられることもあります。
ここで言う外傷とは、外的要因により歯または歯周辺の組織が傷つけられた場合を言います。大人の場合はもちろん、小児の場合はその後の永久歯にも影響する場合がありますので、適切な治療を行なうことが大切です。
症状:
転倒して口の中を切ってしまった、歯をぶつけてぐらぐらしている、折れてしまった、など。